加齢とともに網膜色素上皮の下に老廃物が蓄積していきます。それにより直接あるいは間接的に黄斑部が障害される病気のことです。

ここでは、加齢黄斑変性症の概要と治療法(主にPDT)について、話していきます。

目次

加齢黄斑変性症の分類

加齢黄斑変性症は、大きく分けて「萎縮型」と「滲出型」の二つに分類されます。

萎縮型

萎縮型では、網膜色素上皮が徐々に萎縮していき、網膜が障害され視力が徐々に低下していきます。

滲出型

滲出型では、脈絡膜新生血管が脈絡膜から網膜色素上皮の下あるいは網膜と網膜色素上皮の間に侵入して網膜が障害されます。

症状

加齢黄斑変性症の主な症状は、視力低下 中心暗点 変視症 色覚異常 です。最悪の場合、失明の危険性もあります。

治療法

治療法は、「光線化学療法(PDT)」「薬物療法」「手術」などがあります。

いずれも滲出型に対する治療法であり、萎縮型の治療法は確立されていません。

光線力学療法(photodynamic therapy:PDT)

光線力学療法(PDT)とは、ビスダイン(光感受性物質)という薬剤を患者に点滴し、その後に専用のレーザーを病変に照射し、脈絡膜新生血管を壊死させる治療法です。

治療のためには専用のレーザー装置が必要であり、眼科PDTの認定医が行う必要があります。

ビスダイン(光感受性物質)を投与すると、その名のとおり光の刺激を大変受けやすくなります。投与後48時間は体内から薬剤が完全には排出されません。そのため皮膚や目が日光などの強い光に対して過敏に反応するので、それらの強い光を浴びないように注意する必要があります。

看護の視点

看護の視点

ビスダイン投与後は日光を浴びないために入院が必要となることがほとんどです。日光のほかにも、裸電球、ハロゲンライトの光は浴びてはいけませんが、テレビ、スマートフォンの光は浴びても大丈夫です。また、蛍光灯の光はビスダインの代謝を促すため積極的に浴びたほうが良いです。このように、いろいろと注意点が多いので、治療前から患者さんに指導を行うとよいでしょう。

蛍光灯(薬剤の代謝促進◎)、LED、テレビ、スマホ
×日光(日焼け止め等は効果がない)、裸電球、ハロゲンライト、こたつ

薬物療法

加齢黄斑変性症の原因の一つである脈絡膜新生血管の発生には、血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)が関係していると考えられています。そのため、血管内皮増殖因子VEGF)を阻害する薬を投与することにより脈絡膜新生血管を小さくする治療法が行われています。目の中の硝子体腔に薬剤を注射します。

手術

加齢黄斑変性症に対するPDT治療が保険適用になる以前は、手術で脈絡膜新生血管を取り除いたり、黄斑を移動させる治療法が行われていました。現在はほとんど行われていません。

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