血液検査項目における、白血球分画:white blood cell differentiationとは、白血球の割合を、種類ごとに%で表したもののことです。
白血球とは
白血球には、顆粒球・リンパ球・単球の3種類があります。さらに、顆粒球は、好中球・好酸球・好塩基球の3つに分類され、それぞれ働きが異なります。

好中球
好中球の能力は、遊走・貪食・殺菌能があります。炎症部位に集まり(遊走能)、侵入物を貪食、殺菌して感染を防ぐ中心的な役割を担います。
好塩基球
好塩基球はヒスタミンを放出する能力があり、アレルギー反応と深くかかわりがあるとされています。
好酸球
好酸球は、アレルギー反応の抑制を行う働きがあります。I型アレルギーで増加し、ヒスタミンを不活性化します。弱い貪食能もあり、寄生虫の感染でも増加します。
リンパ球
リンパ球には、さらにT細胞やB細胞、キラー細胞といった種類があります。B細胞は抗体を作り、T細胞は病原体を記憶しそれに基づいて素早く攻撃を行う働きがあります。
単球
単球には、殺菌作用、抗原提示作用、抗腫瘍作用、サイトカイン産生などの働きがあります。
何がわかるの?
白血球(好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球)の割合を調べたものが、白血球分画:white blood cell differentiationです。
白血球数:white blood cell count(WBC)が異常値であった場合、白血球分画を確認することで、増減している白血球の種類を見つけて疾患を推測することが出来ます。
確定診断には、Pltや赤血球形態などの検査も合わせて行う必要があります。
基準値
好中球 :40~60%
リンパ球:35~45%
好酸球 :3~5%
単球 :3~6%
好塩基球:0~2%


まとめ
白血球分画を調べることで、増減している白血球の種類を見つけて疾患の推測につながることが分かったと思います
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